如説修行抄

其の故は〜猶怨嫉多し

其の故は在世は能化の主は仏なり弟子又大菩薩・阿羅漢なり、人天・四衆・八部・人非人等なりといへども調機調養して法華経を聞かしめ給ふ猶怨嫉多し 《通解》 その理由は、仏がこの世に存在している時は、衆生を教え導く主は仏である。その教えを受ける弟子…

夫れ以んみれば〜見えて候なり

夫(そ)れ以(おも)んみれば末法流布の時・生を此の土(ど)に受け此の経を信ぜん人は如来の在世より猶多怨嫉(ゆたおんしつ)の難甚(はなはだ)しかるべしと見えて候なり 《通解》 そもそも考えてみれば、末法という法華経流布の時に、人生を娑婆世界に…

如説修行抄

文永11年(1273年)5月、日蓮大聖人が佐渡流罪中に一谷(いちのさわ)において御述作され、門下一同に与えられた御抄。真蹟は現存せず、日尊写本(永仁5年5月書写)が茨城県久成寺に現存。